東山奈央のキャラクターソングベストアルバム『Special Thanks!』が8月に発売された。同作は、声優活動10周年を記念し、これまで歌ってきた約250曲の中から25曲を厳選したものだが、どうやって収録曲を絞り込んだのか? 2020年8月26日発売の『クイック・ジャパン』vol.151で、東山はこのように語っている。
「私、いつも作品を作るときにはお客さんのことをすごく思い浮かべるんですよ。よく“幸せの最大公約数”という言い方をするんですが、『私もこう表現したいし、みんなもこれがいいかな』みたいなものをテーマにものを作るようにしているんです。それで今回は私自身の思い入れも軸にしつつ、この10年ずっと応援してくださってきた方はもちろん、最近興味を持ってくださったような方にも気軽に手に取っていただけるようなものにもしたくて、10年間を振り返るにあたってのハイライト的な曲を選んでいきました」
改めて曲を聞き返した際には、「めっちゃ若っ!」と思ったこともあったとか。キャラソンのライブやイベントで経験したことは、お芝居や歌にもプラスになっているそうだ。
「最初は得意だとは思っていませんでしたけど、やっていくなかでどんどん自分が変わっていっている実感が持てるので。それに不思議なもので、何カ月もかけた準備期間のなかで鍛えられたものよりも、本番を一発どーんとやったときのほうが変わるんですよ。
私はそれを『皆さんからパワーを頂いている』と、社交辞令でもきれいごとでもなく、本当にそう思っているんです。ライブを通じて視野が広がったり深まったりもしますし、自分が知覚できる領域も広くなって、なおかつそれが確かなものになっていく……みたいな感覚があるんですよ」
12月にはニューアルバムを引っさげた10thアニバーサリーライブ『Special Thanks! フェスティバル』も開催される。こちらはどのようなライブを予定しているのか?
「私は今回、人生の財産だと思ってこのアルバムを作らせていただいたので、アルバムからライブまでをひとつのお祭りみたいな気持ちでみなさんと一緒に楽しんでいけたらと思っています。あと、ライブタイトルにはいわゆる“フェス”という意味合いもありまして……やるのは私ひとりなんですけど(笑)。でもステージ上にいろんなキャラクターが代わる代わる来てくれますので、まるで音楽フェスのようなライブにしたいですね」
ダンスにおいても業界屈指のパフォーマンス力を誇る東山。実力派としての呼び声も高い彼女は、12月もきっとレベルの高いステージを見せてくれることだろう。
◆『クイック・ジャパン』vol.151(2020年8月26日発売/太田出版)
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