昨年7月にデビュー22周年を迎えたaikoが、2年9カ月ぶりのアルバム『どうしたって伝えられないから』を3月3日にリリースした。これで人生のおよそ半分をアーティストとして生きてきた計算になるが、自身は「アーティストのaiko」をどのように見ているのか? 2021年2月26日発売の『クイック・ジャパン』vol.154で、aikoはこう語っている。
「自分のことを客観的に見ると、自分ではさほど好きではないというか。たとえば若いころの自分を映像で見たりすると、近くにおったらちょっとイヤやなって思う関西人のタイプ(笑)。我が強いし、『勢いだけで許されると思ってんのか?』みたいなことを自分に対しては思っちゃうんですよね。
バンドメンバーやスタッフのみなさんのような信頼してる方々の前では、どうしても我が強くなってしまうんです。なので、この22年間は自分自身のいろんなところに『ダメやで』っていう付箋を貼っていきたい人生でした(笑)」
天真爛漫な点はイメージ通りだが、かなり辛口な自己分析をするaiko。22年も走り続けても「しんどいと思ったことがない」という彼女は、ノドのケアに関しても独特の信念を持っているという。
「昔からノドには人一倍、神経質になって過ごしてきたので、一時期はレコーディングで歌う前は一切誰ともしゃべらない生活をしていたんですよ。電話なんかも極端にちっちゃい声でしゃべってたから、『え?』ってよく言われてましたし(笑)。
で、そういう生活をしていると、いざしゃべろうとしてもろれつが回らなかったり、準備体操ができていないから逆に声が枯れてしまったりするんです。だから今は楽しくおしゃべりするのが一番、愉快に過ごすのが一番、ノドにはいいんかなって思うようになりました」
ひたすらストイックにケアするのもプロだが、「22年やってきた中で見つけた私なりのやり方ですね。編み出した!(笑)」という意見が正しいのは、彼女の実績を見れば明らか。こういったポジティブな姿勢が、多くの人に愛される曲を生む力になっているのは間違いなさそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.154(2021年2月26日発売/太田出版)
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・クイック・ジャパン154-太田出版
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