2017年に発売され、各メディアで話題となった『文春にバレない密会の方法』(キンマサタカ・著)。多方面でリスクを背負う可能性のある不倫や浮気を、まさにこれから実行しようという人、もしくは既に実行中の人への指南書となっています。本書では「こんな方法があったのか!!」と目からウロコ間違いなしのリスク管理術や密会術を具体的に紹介。ここでは、その一部を特別に公開していきます。(全6回)
今回は、新たな恋の始まりに浮かれ気味な人への注意喚起と、その対策法です。
健康診断の前夜は焼肉に行け
久しぶりの恋に浮かれた結果、「脳内お花畑」の人が取りがちな行動パターンというのがあるらしい。
それはたとえば、スマホを肌身離さず持ち歩く、帰りが遅くなるなど。
ルンルン気分で口笛を吹く、などは論外だが、突然身だしなみに気を遣い始めるというパターンも意外と多い。
夫が鼻毛のチェックをする回数が多くなったことで、浮気に気づいた妻もいる。頻繁に美容院に行ったり、おしゃれを始めるのも同じ理屈だ。「私は浮気を始めました」と公言しているに等しい。
瘦せようと思い立つ男性も驚くほど多いらしい。それも恋をした途端に。
自分の醜さに気づくのはいいことだが、これではあまりにダイレクトすぎる。ただ、瘦せたいという思いに蓋をする必要はない。健康な身体になることは、長い目で見て、あなたのためにもなるし。
こんなときは、前日に焼肉を食べて、健康診断直前にはジュースを一気飲みだ。そうすれば、中性脂肪と血糖値は上がり、後日届く健診の結果には異常が記載されることだろう。これを伴侶に見せて、堂々とジムに通い始めればいいのだ。
恋をしたら音楽は聴くな
密会を始めたばかりの初心者は、音楽の趣味が変わってしまうという。若手アーティストを好きになったり、ラブソングを聞き出すなんてわかりやすい例も珍しくない。鼻歌を歌ったり口笛を吹くようになったという間抜けな報告もある。密会は老いらくの恋なのだろう。
恋をすると音楽が聴きたくなる。ラブソングなんて悪くない。相手の影響で聴き始めたアーティストもいるだろう。するとどうなるか。
2人の思い出の曲はどんどん増えていく。音源は大抵スマホやiPodで管理されている。夫婦で車で旅行に行く時に、そのスマホをオーディオがわりに使うこともあるだろう。突然、馴染みがない曲が流れ始める。
「こんな曲を聴くんだ」と言われたら、「知り合いに勧められてね」と答える。「誰?」と聞かれて「会社の後輩」と答えた段階で、すでにしどろもどろに。
さらに、再生回数を調べられたら、頻繁にかけていた曲がわかってしまうかもしれない。
こうならないためにも、車中のBGMはラジオ一択。どうしても音楽を聴きたい時は、Apple Musicなどのクラウドサービスを利用するといい。
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本書『文春にバレない密会の方法』(キンマサタカ・著)では、他にも「途中でタクシー移動を挟め」「子供のお稽古は“書道・そろばん”」「あえてケータイにロックをかけない」などなど、具体的な密会ノウハウを徹底紹介。密会に使えるアプリや、おすすめの密会スポットの紹介、元文春記者によるコラムなども収録しています。
繰り返しになりますが、本書は不倫を推奨するものではありません。間違った方向に進んでしまい悩む人の人生にそっと寄り添う一冊です。
筆者について
フリーライター・編集者。1977年生まれ。出版社勤務後独立して現業。得意分野は肉欲と食欲。週刊誌やWEBで執筆多数。