目指す先は前人未踏、3度目の完全制覇!絶対王者・森本裕介が『SASUKE』初出場・初制覇の思い出を語る

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1997年からTBS系列で放送され、今年で41回大会を迎える『SASUKE』初の公式ブックとなる、その名も『SASUKE公式BOOK』が2023年12月14日(木)に発売されました。OHTABOOKSTANDでは、12月27日(水)18時からの本放送に向けて、本書の一部を全2回に分けて特別に公開!

第1回目は、史上2人目、2度の完全制覇者である森本裕介さんのインタビューを一部抜粋してお届けします。
幼い頃から『SASUKE』に憧れ、中学生で出場。以来、キャリアを重ねてきた『SASUKE』の申し子、サスケくん・森本裕介が前人未踏の3度目の完全制覇に向けて、初出場の思い出と初の完全制覇時の裏側を語る。

(C)TBS

森本裕介
1991年12月21日生まれ。高知県出身。システムエンジニア。「サスケくん」の愛称で知られる。第18回大会で初出場。第31回大会、第38回大会で完全制覇を成し遂げる。

最年少選手として中学3年生で『SASUKE』に出場

――森本さんが初めて『SASUKE』に参加したのは中学生、15歳でした。どうやって応募されたんですか?

森本 私の初出場のときもWebで『SASUKE』の選手募集があったので、それに応募しました。現在の『SASUKE』は書類選考とオーディションで選考されますが、当時は「あなたの『SASUKE』への情熱を自由にお伝えください!」という感じで何でもアリでした。自分の思いを手紙に綴っても良いし、練習風景をビデオや写真に撮影して送っても良かったのです。

なので私はとにかく自分の熱いSASUKE愛をアピールしたいと思って、手紙と動画と写真を大量に作成しまして、それを封筒にパンパンに詰め込んで、『SASUKE』を制作されている会社(当時)に送りつけました。その頃は憧れの長野(誠)さんが完全制覇(第17回大会)を達成したのをきっかけに、自分も本気で『SASUKE』を目指そうと思って、セットを作って練習をしていたんです。

――その頃からセットを自宅で組んでいらしたんですね。

森本 それまでは学校の施設や公園で『SASUKE』みたいなことをやっていたんですけど、それでは対応できないなと思ったので。家の近くのホームセンターで角材を買ってきてクリフを自分で作りました。でも、クリフは最初全然できなかったんですが、練習を重ねていくうちにちょっとずつできるようになって。楽しみながら練習をしていた記憶があります。

――『SASUKE』に対して、ご家庭の理解はあったんでしょうか。

森本 僕の父親は野球が好きだったので、僕に野球をさせたかったみたいです。でもバットを振らせてもキャッチボールをしても興味を持たない。これは困ったという感じだったみたいです。でも、公園に連れて行くと、遊具でずっと遊んでいる。だから野球を勧めるのは諦めたそうです。僕は公園で『SASUKE』っぽい動きをしている少年だったと思います。

第18回大会で初出場、第31回大会で完全制覇を達成

――初出場された第18回大会のことを覚えていらっしゃいますか?

森本 僕は緑山(TBS緑山スタジオ)に行くのすら初めてでしたし、僕が初出場した大会はリニューアルしてすべてのコースが変わっていたんです(編集部註・前回で長野誠が完全制覇を達成したため)。なので僕に限らず、みなさんが初見で同じ立場。いままで見たことがない障害に挑まなくてはいけなかったわけですね。

でも、そのことよりも何よりも僕は朝から感動しっぱなしでした。『SASUKE』を収録している場所に入っていけたわけですから、それだけでドキドキワクワクしていましたし、会場にいたらあこがれの『SASUKE』の有力選手たちが入ってくる。それを見るだけで感動しちゃいましたね。緊張して声すらかけられなかったんですけど。

――セットに挑まれていかがでしたか?

森本 いざ競技となると緊張感はありませんでしたね。当時は中学生ですけど、『SASUKE』という夢の中に入ったかのような気分で。無我夢中だったというか夢見心地だったというか。気付いたら水の中に落ちてました(笑)。純粋に楽しめた初挑戦だったと思います。

――第19回大会から第22回大会まで連続で出場されています(第20回大会は骨折のため欠場)。ご自身の中で『SASUKE』へのアプローチが変わったところはありましたか?

森本 2回目の出場からちょっとメンタルが負けてしまった感じがあったんですよね。ものすごく緊張しました。1回目の出場は欲がなかったんでしょうね、良い意味で。2回目は1stステージは最低限でもクリアしないとという思いが強すぎて、身体が硬くなって頭も真っ白になりました。練習で積み上げてきたものが本番でまったく発揮できなかったという思いがありましたね。それが3回ぐらい続きました。それだけ失敗が続くと、応募しても審査で落ちてしまう。第23~26回大会は出場できなかったんです。

それでも『SASUKE』の練習はあきらめずに続けていて。『SASUKE』に出場するために日本一という肩書がほしいなと思って、うんていに挑戦するといったチャレンジは続けていました。おかげで第27回大会は「うんていの日本記録保持者」ということで出場することができました。そのときは義務感や欲みたいなものがすべてリセットされたような気持ちで、楽しもうと思えましたね。

――大学受験の最中も『SASUKE』の練習をされていたんですか?

森本 もちろん受験勉強を一生懸命やってたんです。でも『SASUKE』のトレーニングをすることが受験勉強の息抜きにもなっていたんですよね。勉強で頭を使って、『SASUKE』の練習で身体を使って頭を休める、そして勉強で頭を使って体を休める……、交互にすることでうまくやっていた感じがあります。

――しかも、就職活動期間中には『SASUKE』第31回大会で史上4人目となる完全制覇をしています。

森本 就職期間中は待ちの時間がありますから、そういうときにトレーニングをしていました。これからの人生を考えると就職は大事だと思っていたので、就活を全力でやって。就活の息抜きとして『SASUKE』のトレーニングも頑張っていました。良いリフレッシュになっていたのかなと思います。

(C)TBS

――かなり計画的にトレーニングを積まれていたんですね。

森本 そうですね。昔は完璧主義なところがあったかもしれないですね。何事にも失敗したくない、完璧にしたいという思いが強かったと思います。すべてのエリアでどう動くか、どうするかを全部決めて攻略していて、完全制覇までの動きを全部決めてそのまま本番でやるみたいな感じ。体操選手みたいにあらかじめ演技をイメージしておいて、そのまま演じるみたいな感じでしたね。

当時、私も自宅に『SASUKE』の自作セットを作っていましたし、ほかにもセットを作っている選手がいたんです。もちろん番組サイドから図面をいただいたわけではないので、自分たちで分析して作ったセットなんですが、そういうセットで何度も練習することで感覚を掴むんです。

――セットを完全にマスターすれば完全制覇の道筋が見えるものですか。

森本 もちろん完全制覇に近付くことは可能だと思います。ただ性格の問題もあって。僕のように練習をひたすら積んで、それをその通りに行うのが得意な人は良いと思います。でも、感覚で動いたり、その場で発想のが得意だったり、本番に強い人はもっと違うやり方をしたほうが良いかもしれません。

※この続きは、現在発売中の『SASUKE公式BOOK』にてお楽しみください。

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『SASUKE公式BOOK』では、「ミスターSASUKE」山田勝己、完全制覇を成し遂げた4選手全員、SASUKE新世代、第8回大会ファイナリストのケイン・コスギ樽美酒研二(ゴールデンボンバー)など『SASUKE』に魅了されてきた男たちを独占ロングインタビュー!!

その他、12月27日放送の第41回大会に向けた一般オーディション、高校生が出場権を争った第1回SASUKE甲子園、500人による最終予選会など壮絶な裏側に密着。そうして決定した第41回大会出場全100人の選手名鑑を掲載。さらに過去40回大会の結果、出場選手のデータも網羅!!

スポーツ・エンターテインメントの金字塔『SASUKE』の第41回大会がさらに楽しみになる初の公式ブックとなっています。

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その他の詳細についてはこちらの記事をチェック!

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