現在テレビに引っ張りだこのお笑いトリオ「ハナコ」は、秋山寛貴と菊田竜大が組んでいた「ウエストミンスター」に岡部大が加わり、3人組になったという。今でこそ固い絆で結ばれる3人だが、岡部がある飲み会でウエストミンスターに加入を打診した時は、険悪な雰囲気になったそうだ。2020年10月24日発売の『クイック・ジャパン』vol.152で、岡部と菊田は当時についてこう語っている。
菊田 「あれは嫌でしたね。僕は岡部がすごい好きだったんですよ。だからこのまま芸人を辞めるのはもったいないなと思ってたのと、単純にもっと仲良くなりたいと思って飲みに誘っただけで」
岡部 「僕はその日に言おうと決めてました。ほかに解散しそうな芸人も狙ってはいたんですけど、『ウエストミンスターしかない』って思ってたんですよね。そんなときに菊田から飲みに誘われたんで『なんて運命的なんだ』って」
当時、ウエストミンスターは活動に行き詰まっていたが、ネタ作りをする秋山が成長して売れることを願っていた菊田は、岡部の申し出を断ってしまう。その拒否感は相当なものだったようだ。
菊田 「トリオになったら環境が変わるじゃないですか。それがすごい怖くて、嫌悪感に直結した感じですね。でもあの日の岡部がしつこかったんだよな~。その後のことはあんまり覚えてないんですよね。嫌な記憶すぎて。この時期、岡部のことが本当に嫌いになっちゃったんですよ」
しかしライブに出たらめちゃくちゃウケて、一気に仲良くなったのだとか。最近は岡部がピンでテレビ出演する機会も多いが、菊田に相談することもあるという。
菊田 「岡部がバラエティ番組で先輩芸人をランク付けする企画にピンで出るってなったときに『このランキングで送ろうと思ってるんだけど、どう思う?』って聞かれたんですよ。それがすっごいうれしかったですね」
岡部 「僕は気を遣っちゃうところがあるので、身近にいる全然気を遣わない人に聞いたら参考になりそうだなと(笑)」
菊田 「お笑いの相談を誰からもされないんで。嫁からも後輩からも。しかも『こことここは逆のほうが面白くなりそう』って言ったのを岡部が採用してくれたんですよ! それもうれしかったし、オンエア観たらそこが結構ハネててよりうれしくて! すごくいい思い出です」
ウエストミンスターで成功する姿も見てみたかったが、今の活躍を見れば、トリオになったのが正解だったのは明らか。ネタはもちろんのこと、最近はロケ番組やトーク番組などでも存在感を発揮している3人。年末のバラエティ特番やネタ番組でも活躍が期待できそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.152(2020年10月24日発売/太田出版)
【関連リンク】
・クイック・ジャパン152-太田出版
【関連記事】
・自粛期間中のお笑いコンビ 「ネタを書かない側」はどう過ごした?
・愛すべき“クズ芸人”空気階段 なぜ恥エピソードを包み隠さず話す?
・霜降り明星・粗品 M-1優勝で「好きなネタをやれる『免許』をもらえた」
・サンドウィッチマンの事務所所属のカミナリ 躍進を生んだ先輩の愛