転売ヤー、違法アップロードに先手を打て! 超人気アニメ『邪神ちゃんドロップキック』のプロデューサーが初めて明かす、型破り、でもファンの心を捉えて離さない宣伝ノウハウのすべてを一挙公開!!
クラウドファンディングやふるさと納税を用いたアニメ制作・違法アップローダーより早い公式切り抜き・転売ヤーよりも安いメルカリ販売・不適切アニメ認定に対する反撃など、大手メジャー作品がやらない施策を行うことで、人気作品に成長させた宣伝プロデューサー・栁瀬一樹さんによる新刊『宣伝は差異が全て 邪神ちゃんドロップキックからマーケティングを学ぶ』を、9月5日に刊行いたしました。
刊行を記念して、OHTABOOKSTANDにて、本文の一部を全3回にわたって公開します。
・違法より早い切り抜きの誕生
こうした5年間にわたる試行錯誤から、邪神ちゃんがいかにショート動画・本編の切り抜きの有効性を認識し、それを大切に考えてきたかをご理解頂けると思います。
待望の3期がスタートし、今シーズンはゲストキャラとして初音ミクが登場するということもあって注目度が高まる中、いよいよこれからたくさん切り抜きをしていこうと考えていた矢先に見つけてしまったのが、海外の違法アップローダーによる初音ミク登場シーンの切り抜きでした。
2022年7月8日に投稿されたこの違法アップロード動画。2日前の6日に放送した第1話を切り抜いたものなのですが、わずか数日で550万回も再生されていたのです。
ガッラームマッサーラ!(1期6話で邪神ちゃんが激怒した時に発したセリフ)
本来自分がやろうとしていたことを違法アップローダーに先にやられてしまい大変悔しい思いをした私は、ただちに同じ映像を公式からも発信しました。違法アップローダーが考えた英語字幕や工夫を凝らして考えたハッシュタグ類をそのまま丸パクリして。
しかしながら、こちらが本家本元のライセンスホルダーだからといってYouTubeはそれを認識しませんし、先に出た映像がたくさん視聴されていた場合YouTubeのアルゴリズムは「これは人気の映像であるに違いない」としてどんどんそれを広めていくのです。
このことから私は違法アップローダーよりも早く映像をアップすることが大切であるということを学び、#違法より早い というハッシュタグを付けて本編がテレビで放送されるより前に、違法アップローダーが切り抜きたくなるシーンを次々とアップロードするようになりました。
放送自体は3ヶ月しかないのに2ヶ月先の話から切り抜きを行うなど、決して違法アップローダーにはできないやり方で違法アップローダーと戦う様子はネットニュースでも大きくピックアップされ、視聴数とチャンネル登録者数は激増。
2022年7月のYouTubeチャンネルランキングにて、なぜか強豪ひしめくVTuberジャンルで壱百満天原サロメさんを超えて視聴数世界一を獲得することになりました。