今年デビュー5年目を迎えた吉村界人は、松田優作の妻・松田美由紀が代表を務める「オフィス作」のワークショップオーディションに合格し、活動をスタートさせた俳優。ここ2年ほどで一気に頭角を現してきた吉村は、なぜ役者を志したのか? 2018年2月24日発売の『クイック・ジャパン』vol.136で、吉村はこう語っている。
「映画が好きで、ショーン・コネリー、ジェームス・ディーン、ロバート・レッドフォードといった、銀幕のスターにあこがれたからです。実生活で魅力を感じる人がほとんどいなかったので、あこがれの人と同じ世界を目指しました。大学を辞めて実家に引きこもりみたいな生活をしていた20歳のころに、『このまま親に甘えていたら人生終わりだから、なんとかそこを打破しなければ』と思って、事務所のワークショップに参加しました」
そして俳優としてデビューし、2016年には主演作『太陽を掴め』が、東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部門にノミネートされた吉村。表現することへの欲求は、留まることを知らないようだ。
「僕というTVに、4つくらいチャンネルがついている感じです。音楽、役者、絵、あとは友達とストーリーを考えることですね。『こんな話だったら面白くない?』って会話をしながらどんどん話を広げていって、持ち歩いてるノートパソコンに打ちこんでいく。それがなににつながるわけではないんですけど、そうやってストーリーを考える時間は楽しいです」
主演を務めた映画『サラバ静寂』が今年1月から公開された吉村だが、目指している将来はどのようなものなのか?
「一番になりたい。スターになりたいです。『朝ドラの誰々だ』じゃなくて、『吉村界人だ。』みたいな感じで、説明が要らない人になりたいですね。やるからには一等賞とらないと辞められないですね。いつも、『辞めてえなぁ』って思うんですけど」
近頃は優等生的な発言をする俳優が多いなか、野心を隠そうともしない姿勢が清々しい吉村。「辞めてぇなぁ」とは彼一流の美学だろうが、辞めたくても辞めさせてもらえないビッグな俳優になる日は、そう遠くはなさそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.136(2018年2月24日発売/太田出版)
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