K-POPが日本の音楽界を席巻する中、韓国国内では、インディーズシーンが激しい盛り上がりを見せている。現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.108は、インディの枠を越える異例のヒットを飛ばした「チャン・ギハと顔たち」のフロントマンのチャン・ギハのインタビューを掲載。何度か対バンで日本を訪れている彼は、日本の印象をこのように語っている。
「(オーディエンスの)第一印象は、冷静沈着でわーっと騒がない感じ(笑)。ボクたちのことを知らない人も多いので最初は様子見なんでしょうけど。ただ終盤に行くにつれてだんだんノッてくるのがわかるとうれしいですね」
リアルな生活感が反映された歌詞と、韓国のオールドロック的な要素を取り入れたサウンドで支持を獲得し、「いまは音楽で食べられるようになった」と語るチャン・ギハ。韓国のバンドには、日本のバンドにはない「兵役」という障害が必ず立ちはだかるが、その点は、どのような影響があるのだろう?
「おおー、兵役については当然すぎることなので、たったいま質問されるまでちゃんと考えたことなかったです。(中略)軍隊に行くと、どうしてもそのあとは安定した人生を選びがちっていうことがあって、ミュージシャンでも、音楽を趣味に変えてしまう人が少なくはない」
しかし、「逆に軍隊で今後の自分の進むべき道を考えて、いちドラマーではなく自分の歌をうたうべきなんじゃないかって思った」と語るチャン・ギハ。そんな彼に韓国のインディ・シーンについて改めて聞くと、「(日本語で)ムズカシイ・・・(笑)。何かを言える立場じゃないですからね」という答えが返ってきたが、「面白いバンドは?」と聞くと、「ムキムキマンマンス」の名前が登場。チャン・ギハは、女の子2人組のムキムキマンマンスについて、
「それこそメジャーとインディっていう図式を考えてしまうことってあるんですけど、彼女たちはそうしたことから自由で、固定観念を壊してくれます」
と語っている。
◆『クイック・ジャパン』vol.108(2013年6月12日発売/太田出版)
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