彫刻家・小谷(おだに)元彦の展覧会『幽体の知覚』が、27日から東京・六本木の森美術館で開催されている。
小谷は1972年京都府生まれ、東京藝術大学大学院美術研究科修了の彫刻家。彫刻をはじめとして、写真、ビデオ、インスタレーションなど、さまざまな表現方法で作品を発表してきた彼は、日本のみならず海外でも高い評価を受け、ヴェネツィア・ビエンナーレ、イスタンブール・ビエンナーレ、光州ビエンナーレなど、数多くの国際展に出品している。
今回の展覧会は、「目に見えないものや実体のない存在、現象(=「幽体」)」を視覚化することに挑戦してきた小谷の表現の本質に迫るもの。「毛髪でできたドレス」「拘束具を着けた動物」などで、恐怖、痛み、不安などの抽象的な身体感覚や精神状態を作品として具体化してきた小谷の10年以上の歩みが紹介されており、さらに「映像彫刻」とも呼ぶべき体験型の大型映像インスタレーション、重力や回転など生命のしくみに関わる現象をテーマにした新作も展示されている。
『小谷元彦展:幽体の知覚』は、森美術館(港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階)にて2月27日(日)まで。開館時間は10:00~22:00(火曜のみ10:00~17:00)、会期中は無休。なお同展は、同館での開催後、静岡県立美術館(5 月28 日~7 月10 日)、高松市美術館(7 月22 日~9 月4 日)、熊本市現代美術館(9 月17 日~11 月27 日)を巡回することが決まっている。
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