荒木経惟が60年代に撮った未発表作品展

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東京・六本木の「タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム」のオープニング展として、写真家・荒木経惟の個展『愛の劇場』が開催されている。

荒木は1940年生まれ、「アラーキー」の愛称で知られる写真家。63年に電通に入社した荒木は、72年に退社するまでの9年間、様々な実験的撮影活動を行い、ラディカルな写真集の編集方法を追求した。

今回開かれている『愛の劇場』は、荒木自身が

「〈愛の劇場〉と書いてあるキャビネ判の箱が出てきた。開けてみると150枚ほどのプリントが入っていた。65年頃のプリントだ。(中略)あの頃から〈愛の劇場〉とか言ってたんだねえ。まーそれにしても、イイねえ、イイ写真だねえ、デジタルじゃこうはいかねえだろ(2010年12月)」(公式サイトより)

と語るように、荒木が電通勤務時代の1965年前後に撮影した未発表キャビネ判作品100点あまりを紹介する展覧会。荒木の写真の根幹を成す「被写体との(極めて濃密な)関係性」が、早くもこの段階で確立されていたことが伺える。

なお同展は、清澄(東京)・京都にギャラリーを持つ「タカ・イシイギャラリー」が六本木に新たに開いた「タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム」のオープニング展として開催されている。

荒木経惟『愛の劇場』は、2月 18日(金)〜3月 26日(土)まで、「タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム」(港区六本木6-6-9 2F)にて開催中。休館日は月曜、日曜、祝日、開館時間は12:00~19:00、料金は無料となっている。

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【関連リンク】
Taka Ishii Gallery
荒木経惟オフィシャルサイト

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。