10月8日(火)より、東京・上野の東京都美術館にて、数々の風景画の傑作を生み出した英国絵画界の巨匠・ターナーの特別展『ターナー展』が開催される。
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(1775~1851)は、10代の頃から英国の風景や名所を描く水彩画家として活動し、やがて油彩画にも挑戦。豊かな自然や風光明媚な風景をバックに、青空、陽光、大気、湿度などを巧みに描き続けた。彼の作品は、夏目漱石が愛したことでも知られ、名作『坊っちゃん』には、“赤シャツ”が「あの松を見たまえ、幹が真直で、上が傘のように開いてターナーの画にありそうだね」と語るシーンも登場。ターナーは、風景画の巨匠として、英国絵画の地位を飛躍的に高めた人物として知られている。
同展は、2万点にもおよぶターナー・コレクションを所蔵するロンドンのテート美術館から、30点以上の油彩画と、水彩画、スケッチブックなど約110点を紹介する特別展。イングランド北部の漁港をモチーフとした『スカボロー(版画集「イングランドの港」のための原画)』や、英国海軍を描いた『スピットヘッド:ポーツマス港に入る拿捕された二隻のデンマーク船』、ヴェネチィアを描いた『ヴェネツィア、嘆きの橋』ほか、10代の習作から壮年期の充実作、晩年の作品まで、ターナーの軌跡をたどる大回顧展となっている。
『ターナー展』は、2013年10月8日(火)~12月18日(水)まで、東京都美術館(台東区上野公園8-36)にて開催。開室時間は9:30~17:30(金曜および10月31日、11月2日、11月3日は20:00まで)。休室日は月曜(10月14日、11月4日、12月16日は開室。10月15日、11月5日は閉室)。観覧料は当日一般1600円。
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