赤塚不二夫さんの生誕80周年にスタートした『おそ松さん』(テレビ東京ほか)が、女性ファンを中心に爆発的な人気となっている。「小学生だった6つ子が20代になったら」という設定の同作は、もともとどんな層を狙っていたのだろう? 同作のプロデューサーである富永禎彦は、現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.124で、こう語っている。
「男女半々という感じですかね。女性を狙ったつもりはそこまでありませんでした。もちろん、役者さんもすごい方々を揃えることができたので、多少は話題になるかなと思っていましたが『ここまでか!』と。出してみないとわからないものですね。言っても、絵柄もこういうものですし、昨今の素敵な絵柄のキラキラしたアニメにそういう方向で太刀打ちできるだなんて、まさかまさか……」
話題になることはともかく、ここまでの人気は想定外だったと述べる富永。彼は、「誰が観てもおもしろいと思ってもらえるもの」を目指しているそうだが、作品にはどんなスタッフが携わっているのか?
「なにせ作っている人間がボンクラばっかりですから……(笑)。サービス精神が旺盛な方がスタッフには多いんです。自分たちがおもしろいと思うものを大事に、現場はみんなで笑いながら作っているので、そこが伝わってくれるとうれしいですね」
プロデューサーとしては、スタッフの“暴走”をセーブするのも大切な仕事だが、富永は「セーブは……していないですね(笑)」と述べ、フジオプロも「すきにやってください」と後押ししてくれたのだそう。これまでもぶっ飛んだ設定で何度となく視聴者を驚き呆れさせてきた『おそ松さん』だけに、ぜひとも続編を期待したいところだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.124(2016年2月23日発売/太田出版)
【関連リンク】
・『クイック・ジャパン』vol.124
【関連記事】
・大ヒット中の『おそ松さん』 TVアニメ化の経緯をプロデューサー語る
・赤塚不二夫邸居候時代のタモリ 小遣いもらいベンツ乗り回す破格待遇だった
・タモリを最も良く知るアナウンサー タモリから学んだ“タモリズム”とは
・CMでおなじみ「岩下の、新生姜」のミュージアムがオープン