都内の隠れ穴場スポット 日本最大の花の卸売市場「大田市場」に潜入

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2016年に予定されている都内の重大ニュースといえば、築地市場の移転。主に水産物を取り扱う築地市場は、テレビや雑誌などでもしばしば取り上げられますが、花を取り扱う卸売市場はどこにあるかご存じでしょうか? 

日本最大の花の卸売市場「大田市場」の最寄り駅は、東京モノレールの流通センター駅。東京湾が一望できる場所にあります。駅から大田市場までは歩いて10分程度。こちらを訪ねてみました。

基本的にセリが一番の見どころとなるので、セリが行われている早朝に行くのが吉です。花き部のセリ開始は7時から。内部は活気に溢れていて、さすが日本一の市場だけあります。玄関棟を上がるとすぐのロビーにはガラスケースがたくさんあって、花がいっぱい飾られています。ここには各業者が、それぞれのスペースに旬の花を飾っています。

セリといえば、怒号が飛び交い……と思ってしまいますが、花のセリは完全にIT化が進んでおり、すべてコンピューターでのセリになっています。前にいるセリ人が花を取り出し掲げると、電光掲示板に値段が表示され、各業者がそれを見て、端末に値段を打ち込み、セリにかけられます。

変わっているのは、通常のセリではスタート時の値段が安く、段々と値段が釣り上がって行くのに対して、花のセリの場合、段々と値段が下げられていくということ。これは別名ダッチオークションといって、値段が早く決まるというメリットがあるそうです。そのため、わずか数秒で誰が獲得したかがわかります。

通常の市場では、一般人は立ち入り禁止となっていますが、大田市場に直接行けば大丈夫。自由見学させてもらえます(団体は要予約)。一般見学者は、市場入り口すぐの受け付けで手続きを行うことになります。中央卸売市場で見学者コースがあるのはここだけ。花好き・花屋好きにはオススメのスポットといえるでしょう。

◆ケトル VOL.30(2016年4月14日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。