魔法少女アニメ界初のコンセプト・アルバムは“まんまビートルズ”?

カルチャー
スポンサーリンク

CLAMPといえば、『カードキャプターさくら』『XXXHOLiC』『魔法騎士レイアース』など、数々のヒット作を生み出してきた、日本を代表する漫画家集団ですが、CLAMPの魔法少女アニメはエポックな音楽作品も作っています。

1997年にOVAで発表された『魔法騎士レイアース』のキャラクターソング集は、魔法少女アニメ音楽史において非常に重要な作品となっています。アルバム名は『WITH RAYEARTH』。ただのキャラソン集かと思いきや、ひとつのテーマに基づいて制作されたコンセプト・アルバムになっています。

世界初のコンセプト・アルバムは、ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』と言われていますが、『WITH RAYEARTH』のジャケットを見ると、まるでビートルズの『レット・イット・ビー』のパロディ? 収録曲には『FROM ME TO YOU』『イエスタデイ』『IN MY LIFE』と、ビートルズと同名の曲が並んでいますが、そう、同作はビートルズ的サウンドで作りこまれた作品で、魔法少女アニメ界初(おそらくアニメ界でも初)のコンセプトパロディ・アルバムなのです。

全10曲中9曲を手がけているのが『美少女戦士セーラームーン』の『乙女のポリシー』の作曲者である永井ルイさん。多くの女子を魅了した永遠のアンセムの作り手……恐るべしです。1990年代はビートルズ25年ぶりのシングル発売もあり、世界中で再評価の機運が高まっていたという点でも、時代のトレンドを存分に取り入れています。

◆ケトル VOL.32(2016年8月12日発売)

【関連リンク】
ケトル VOL.32

【関連リンク】
有吉弘行 『田舎に泊まろう』で家主に「帰れ!」と一喝された過去
バーカウンターの「あちらのお客様からです」は本当に可能なのか
たまごかけご飯の正しい食べ方 「先にごはんに醤油」説登場
村上春樹が新聞勧誘員を一発で撃退した方法とは?

※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。