ここ何年かの間ですっかり一般的になったのが「ツンデレ」という単語。普段はツンツンしているのに、ある瞬間からデレデレと愛情を示すタイプの女子に、男子は大変弱いものですが、そのルーツは“魔法少女モノ”にあったのかもしれません。魔法少女たちが男の子たちから好意を持たれる瞬間の要因のひとつには、彼女たちの「そっけない態度」が大きく関わっています。
『ひみつのアッコちゃん』の大将は、同級生のアッコちゃんにメロメロ。当のアッコちゃんはいつも冷たくしているにもかかわらず、大将はそんなアッコちゃんの態度を、「彼女は素直になれないだけなんだ」と勘違い。一世一代の告白に挑むのでした（でも、その後には大惨事が待ち受けているのですが……）。
また、魔法少女作品では、普通に仲良くしていた男の子に対して、急に態度を冷たくするのも効果的です。『魔法の天使 クリィミーマミ』の主人公の優は、幼馴染の俊夫が好き。ところが物語の終盤、俊夫が「マミ＝魔法で変身した優」だと思い出し始めた瞬間、記憶を取り戻してほしくない優は、俊夫に突然そっけない態度をとり始めます。自分を不自然に避ける優を見て、俊夫は自分が優に嫌われたのだと勘違い。それをきっかけに、自分の本心に気が付いた俊夫は、優にその気持ちを告白し、2人は両思いになるのでした。
自分が意図する・しないに関係なく、女の子のそっけない態度は男の子の気を引くための最良の手段だということ。2人の関係が進展しないときは、思い切って冷たい態度をとるのもアリかもしれません。
◆ケトル VOL.32（2016年8月12日発売）
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