中島岳志が論じる、戦後日本人の精神史『縄文 革命とナショナリズム』発売

お知らせ

中島岳志によるOHTABOOKSTANDでの人気連載に、大幅な書き下ろしを加えた書籍『縄文 革命とナショナリズム』が、いよいよ6月26日(木)に発売! 帯には井上章一いとうせいこうの二人が推薦コメントを寄せている。

戦後日本は何につまずき、いかなる願望を「縄文」に投影したのか。

本書は、『中村屋のボース』『秋葉原事件』『「リベラル保守」宣言』『親鸞と日本主義』など数々の著書で、日本という国について独自の視点で論じてきた政治学者・中島岳志による本格論考。

アナーキストも保守思想家も、縄文には夢をたくしてきた。
その系譜を細大もらさずおいかける、超古代幻想の現代史。
――井上章一

あらゆる「日本」が投影される縄文の現代史を網羅し、
その思想の体系を詳述した重要な一冊。
――いとうせいこう

岡本太郎が縄文をあらためて“発見”し、思想家、芸術家たちのなかで縄文への関心が高まった。柳宗悦ら民芸運動の巨匠たちが縄文に本当の美を見いだし、島尾敏雄が天皇以前の原日本人の姿を託し、吉本隆明を南島論へと向かわせた。縄文は日本赤軍のイデオロギーにも取り込まれ、オカルトを経由しニューエイジ、スピリチュアリズムに至る。梅原猛が霊的世界を称揚する縄文論を展開し、「縄文ナショナリズム」を生み出すことになった。それは、一九九〇年代の右傾化現象のなかでさらに裾野を広げている。

戦後日本の芸術家や思想家、運動家、宗教家たちは、縄文に何を見出していったのか。戦後日本は何につまずき、いかなる願望を縄文に投影していったのか。その軌跡を追うことで、戦後日本を別の角度から検証していく。「縄文」を通して見る、戦後日本人の新たな精神史

『縄文 革命とナショナリズム』は、2025年6月26日(木)より全国書店、Amazonなどの通販サイト、電子書籍ストアなどで順次発売開始。なお、OHTABOOKSTANDでの連載記事「縄文 ナショナリズムとスピリチュアリズム」は、引き続き全話を無料公開している。

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