マナーには絶対的な「正解」がありません。だからこそマナーの基本である「思いやり」を形にするためにも、文化や歴史的背景とともに、望ましいマナーのあり方を知る必要があります。
2024年6月5日に発売された『図解で学ぶ 14歳から身につける国際マナー』(岩下宣子・監修/インフォビジュアル研究所・著)は、国際マナーについて、図解とQ&Aを用いてわかりやすく解説した一冊。その一部をOHTABOOKSTANDで全6回にわたって公開します!
エチケットとマナーは、どちらも社会生活において気持ちよく過ごすために欠かせないものですが、意味や使い方に少し違いがあります。
エチケットは、服装や身だしなみ、話し方、食事の仕方など、おもに目の前にいる相手に対する心配りや思いやりであるのに対し、マナーは、社会や集団、公共の場での不特定多数に対して不快な思いをさせない心遣づかいや振る舞いに使います。どちらも「思いやり」「心配り」であり、重なる部分も多い言葉ですが、向ける対象が違うと考えればわかりやすいでしょう。
これと似た言葉にモラルとルールがあります。モラルは、個人の良心や価値観に基づいた「物事の善悪を図る基準」のことで、マナーが客観的な意味合いを持つのに対し、モラルは主観的なものです。「 ウソをつかない」「迷惑をかけない」などの規範や道徳と考えればわかりやすいでしょう。一方ルールは、秩序を維持するために定められた「規則」です。交通ルールのように、違反すると罰則やペナルティーがある点が他とは大きく違います。
エチケット、マナー、モラル、ルールは、そのどれもが社会生活を安全に気持ちよく過ごすために欠かせないものであり、人間同士の信頼関係を築き、維持するためにも、心得ておきたい大切なことです。
絶対的な「正解」のないマナーだからこそ、マナーの基本である「思いやり」をもち、形にすることが大切です。本書では、シチュエーションに分けて望ましいマナーのあり方を解説するだけでなく、その文化や歴史的背景がわかりやすくまとめられています。『図解で学ぶ 14歳から身につける国際マナー』(岩下宣子・監修/インフォビジュアル研究所・著)は全国書店・通販サイトや電子書店で6月5日から発売予定です。図版が多くわかりやすいと好評の書籍シリーズ「図解でわかる~」は、日本の宗教、ごみ問題、水資源、気候変動などのSDGsに関する課題や、地政学、資本主義、民主主義、心のケア、LGBTQ+などなど、今だから学び直しておきたいワンテーマを1冊に凝縮して3~4カ月毎に刊行されています。