ChatGPTの登場によって、より身近な存在となったAI。仕事などでChatGPTを活用している人も多いのではないでしょうか。ChatGPTに限らず、近年目まぐるしく進化していくAIはすでに私たちの生活のさまざまな場面で活躍しています。
2024年8月23日に太田出版より刊行した『図解でわかる 14歳から考えるAIの未来と私たち』(インフォビジュアル研究所・著)は、AIの歴史や基礎的な知識を、図を用いてわかりやすく解説しています。私たちの未来を考えるにあたって欠かせない存在であるAIが、どのように生まれ、発展していったのか。AIは私たちにとって絶望なのか、それとも希望なのか。本書を通して一緒に考えてみませんか?
オープン AI 社の挑戦
2022年11月、アメリカのオープンAI社のCEOサム・アルトマンが、言語生成AI、ChatGPTを公開。その発表を、イーロン・マスクはどんな気持ちで聞いたでしょう。
この7年前、2人は非営利法人オープンAI社を設立。電気自動車のトップメーカー、テスラ社のCEOマスクと、まだ30歳ながら天才的IT投資家だったアルトマンは、「AIの発展を全人類に利益をもたらす方法で進め、AIの可能性と危険性を十分に理解し、技術の公平な普及を求める」という理念を共にして、AI研究の最先端の道を切り開き始めました。
しかし、その後、マスクは離脱。アルトマンは子会社の営利法人を設立し、マイクロソフト社から莫大な投資を受けました。「当初の理念から遠い組織になった」とマスクが去っていった理由は、ここにあるかもしれません。
生成AIブームの先駆け
ChatGPTは、画期的な対話型AIです。テキストや音声で人間と対話するチャットボットは、1960年代からありましたが、特定の内容に答えるものがほとんどでした。それに対しChatGPTの知識量は膨大
で、どんな問いかけにも、滑らかな文章で的確な答えを返してきます。ビジネス文書やニュース記事
も書き、長文の論文も的確に要約してくれるのです。
このChatGPTの登場によって、生成AIが一躍脚光を浴びるようになりました。「生成AI(Generative AI)」とは、大量のデータを学習することで、新しいコンテンツを自動で生成するAI技術。文章だけでなく、画像、映像、音声などが、素人でも簡単に作成できるようになり、AI新時代が始まったのです。
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『図解でわかる 14歳から考えるAIの未来と私たち』(インフォビジュアル研究所・著)は全国書店・通販サイトや電子書店で発売中です。図版が多くわかりやすいと好評の書籍シリーズ「図解でわかる~」は、日本の宗教、ごみ問題、水資源、気候変動などのSDGsに関する課題や、地政学、資本主義、民主主義、心のケア、LGBTQ+などなど、今だから学び直しておきたいワンテーマを1冊に凝縮して3~4カ月毎に刊行されています。