2025年9月3日に発売された『図解でわかる 14歳から考えるこれからの働き方』(社会応援ネットワーク・著)から内容を一部公開。
AI、リモート、ギグワーク…いま、人の「働き方」はつい数年前では考えられなかったほど多様化・細分化しています。そして「休み方」もまた同様です。
これからの社会では、自分にマッチした働き方と休み方を知っておくことは、とても大切なことになっていくでしょう。
本書では「社会に出る前に知っておきたいこと」をコンセプトに、「仕事」「働く」「休む」の最新事例と考え方をやさしく解説した一冊です。
働くことの意味を考えよう
「 ワーク・イン・ライフ」と「ワーク・ライフ・バランス」は、どちらも、仕事もプライベートも大事にしようという考え方ですが、言葉が生まれた時代や社会的背景が違います。
「 ワーク・ライフ・バランス」は、1980年代にイギリスで発祥した考え方で、2000年代以降に広く一般にも注目されました。これは、仕事と生活を分け、バランスよく時間を配分してより豊かな人生にしようとする考え方で、働きやすい環境づくりとともに語られることも多くあります。
一方、近年注目されている「ワーク・イン・ライフ」は、仕事と生活を切り離すのではなく、すべてを含んだ「人生の一部」として、自分なりに調和させていくという考え方です。特に、リモートワークの普及など働き方が多様化し、自分で働き方を選べるようになった現代だからこそ支持されている新しい考え方です。
仕事と生活は、どちらも人生の大切なピースです。趣味や家族、学び、そして仕事も、すべてが自分の人生を形づくる要素であり、それらをどう組み合わせ、調和させるかが重要になります。
「 ワーク・ライフ・バランス」が、休むことや仕事と生活を分けることに重きを置いた考え方だとすれば、「 ワーク・イン・ライフ」は、自分の人生の中で主体的に働き方を選び、設計するアプローチだと言えます。つまり、時代や働き方の自由度に応じて、私たちがよりよく生きるために選ばれる考え方だと言えるでしょう。
