勉強や仕事などの空いた時間についつい触ってしまうスマートフォン。SNSのチェックは最早生活の一部だったり、子育てではタブレットなどでお子様と一緒に動画を試聴する機会も多いですよね。気づいたら一日中スマートフォンが傍らにある、なんてことも珍しくはありません。でも、それって身体に良くない影響がありそう…?
9月に発売された『図解でわかる 14歳からのストレスと心のケア』(社会応援ネットワーク)では、様々なストレスに向き合い、解決に導く方法を紹介しています。ここでは、その一部を抜粋し、紹介していきます。
今回は、“スマホ依存”や“ネット依存”について学びましょう。
“依存”の正体はドーパミン?
宿題をしなければならないのに、ついついスマホでTikTokやYouTubeを見てしまう。寝る時間なのに、RPGや音ゲーがやめられない──こうした「ハマった状態」のことを心理学用語では「アディクション」と言います。
何かにハマるのは、それを経験したとき、幸福感ややる気を起こさせるホルモン(ドーパミン)が脳内に放出されたのを脳が覚えているからです。次第にその行動がホルモン分ぶん泌ぴつのスイッチになっていきます。
これは大まかに言うと、アルコール依存や薬物依存と同じ精神状態です。誰にでもありそうなスマホ依存とはいえ、どこかで習慣からぬけ出す努力をしないと、専門医の助けが必要な状態におちいります。そうなる前にまずは「ベッドにスマホを持ち込まない」、「スマホを使っている時間」を計るなど、すぐにできることからやっていきましょう。
あなたの“ネット依存度”をチェックしてみましょう
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本書では、他にも「悲しいニュースをみると胸が苦しくなる」「友だちに本音を話せない」「親にガミガミ言われるのがイヤ!」など、具体的な相談内容を取り上げ解説。学校の保健室や、児童相談所などにも置いていただきたい一冊となっています。『図解でわかる 14歳からのストレスと心のケア』(社会応援ネットワーク)は全国書店・通販サイトや電子書店で発売中です。図版が多くわかりやすいと好評の書籍シリーズ「図解でわかる~」は、ごみ問題、水資源、気候変動などの環境課題、地政学、資本主義、民主主義、食料問題、LGBTQ+などなど、今だから学び直しておきたいワンテーマを1冊に凝縮して3~4カ月毎に刊行されています。
筆者について
全国の小中学生向けの『子ども応援便り』編集室が、2011年東日本大震災時、「メッセージ号外」を発行したのを機に設立。同時に文部科学省等から委託を受け、被災地に「子どもの心のケア」の出張授業や教職員向けの動画配布を行う。以降、全国の4、5、6年生全員に『防災手帳』を無料配布するなど、学校現場からの「今、これが必要」の声に徹底して応えるプロジェクトを展開。心のケア、防災、共生社会、SDGsの出張授業や教材作り、情報発信を続ける。コロナ禍では、「こころの健康サポート部」を立ち上げた。書籍に『図解でわかる 14歳からのLGBTQ+』(太田出版)など。