島尾敏雄から吉本隆明へ、そして谷川健一へ。島尾の奄美での生活体験から発せられたヤポネシア論は、1970年代に入って日本のあり方を大きく見つめ直すヴィジョンへと発展していった。左派論壇を中心に、ヤポネシア・ブームが到来することになったのである。
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当連載を収録した書籍『縄文 革命とナショナリズム』が待望の書籍化! 全国書店やAmazonなどの通販サイトで、2025年6月26日(木)より発売いたします。

縄文 革命とナショナリズム - 太田出版
戦後日本は何につまずき、いかなる願望を「縄文」に投影したのか。 岡本太郎が縄文を発見し、思想家、芸術家たちのなかで縄文への関心が高まった。柳宗悦ら民芸運動の巨匠...中島岳志著...
谷川健一「<ヤポネシア>とは何か」
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