2021年12月、日本人初の民間人による国際宇宙ステーション(ISS)の訪問が大きな話題になりました。2022年4月には民間人のみ4名を乗せた宇宙船「クルードラゴン」が15日間のISS滞在を終え、無事に地球に帰還しました。これらの実現は民間による宇宙開発の賜物ともいえます。
いまや宇宙旅行は専門家だけのものではない? 宇宙で暮らす未来もそう遠くはないかも?
2100年までの宇宙プロジェクトはもう動き出しています。その時、きみはどこにいる?
『図解でわかる 14歳からの宇宙活動計画』(インフォビジュアル研究所)では、宇宙の秘密や宇宙開発の今、そして未来のプロジェクトまでをカラー図版満載で紹介!
ここでは、その一部を特別に公開します。
皆さんは、宇宙と空の境界線はどこなのか知っていますか?
空の向こうに広がる広大な宇宙
ライト兄弟が飛行機で地上数10m上昇したのは、約120年前のこと。その58年後に、人類はロケットでガガーリンという名の青年を宇宙空間まで飛ばしました。
宇宙飛行にたどり着くまでに、人類は、大気の圧力と地球の重力から自由になる方法を探り続けました。その結果、上空約100kmあたりから、地球を包む大気が消え、物体を地球に引きつける引力も減少することがわかってきました。そこで国際航空連盟は、この100kmから宇宙が始まるとして、「カーマン・ライン」と呼ばれる仮想の線を設定しています。ただし、アメリカの連邦航空局は80km以上を宇宙だと主張しています。
いずれにしても、私たちは80~100km上昇すれば、地球の大気という命の保護膜を破り、宇宙放射線が直撃する苛烈な宇宙空間に身をさらすことになります。
空気が澄んだ秋の夜空を見上げると、国際宇宙ステーション(ISS)の小さなオレンジ色の光が、横切って行くのを目にするでしょう。ISSが飛行するのは、地上400km前後。通信衛星や気象衛星は、さらに高く、地上3万6,000kmの軌道上を周回しています。
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本書では、現在分かっている宇宙についての情報や、宇宙開発の歴史や発展、予想も含めた今後の展開についてわかりやすく解説しています。『図解でわかる 14歳からの宇宙活動計画』(インフォビジュアル研究所)は全国書店・通販サイトや電子書店で発売中です。なお、「図解でわかる14歳からの~」は現在第21弾まで刊行されている人気書籍シリーズ。ごみ問題、水資源、気候変動などの環境課題、地政学、資本主義、民主主義、食料問題、LGBTQ+などなど、今だから学び直しておきたいワンテーマを1冊に凝縮して3~4カ月毎に刊行されています。
筆者について
2007年より代表の大嶋賢洋を中心に、編集、デザイン、CGスタッフにより活動を開始。ビジュアル・コンテンツを制作・出版。主な作品に『イラスト図解 イスラム世界』(日東書院本社)、『超図解 一番わかりやすいキリスト教入門』(東洋経済新報社)、「図解でわかる」シリーズ『ホモ・サピエンスの秘密』『14歳からのお金の説明書』『14歳から知っておきたいAI』『14歳からの天皇と皇室入門』『14歳から知る人類の脳科学、その現在と未来』『14歳からの地政学』『14歳からのプラスチックと環境問題』『14歳からの水と環境問題』『14歳から知る気候変動』『14歳から考える資本主義』『14歳から知る食べ物と人類の1万年史』『14歳からの脱炭素社会』『14歳からの宇宙活動計画』(いずれも太田出版)などがある。