あなたの住む街にはどんな良いところがありますか? そう聞かれてもなかなか答えづらいですよね。地域の魅力を知り紹介することで、新たな学びを得て成長できるかもしれません。
2023年6月に発売された『図解でわかる 14歳から学ぶこれからの観光』(社会応援ネットワーク)には、私たちの住む地域の文化や歴史、自然などを観光資源として認識し、発信していくための知識が満載。ここでは、その一部を抜粋し、紹介していきます。(全6回)
今回は、観光プラン作りについて。
地元の観光プラン作りを夏休みの課題にしよう!
学習課題として観光プランを作る時に大切なことは、まず目的とテーマを明確にすることです。次にさまざまな手段を用いて多角的に情報を収集することです。
目的をはっきりさせるには、「地元の観光プランを作りたい」と思ったきっかけや理由を振り返ってみるとよいでしょう。そこには「観光客が来ない」や「住民がまちの魅力を知らない」など、なにかしら課題があることでしょう。
例えば、「まちの良さを知ってもらうための体験型コース」など、目的とテーマがはっきりしていれば、ヒアリングや訪問時にも関係者からの理解や協力が得られやすくなります。
情報収集時には地元の観光資源の発掘だけでなく、情報発信の方法なども調べるとよいでしょう。他のまちの先行事例も参考になります。
テーマを決めたら、コース内の各プランの役割や実現性を意識して企画にしていきます。
情報収集の仕方
情報収集方法も、ネットや本などで探すことから、実際に人や現地を訪問して自分で体感することまで、いろいろな方法があります。
地元の観光プランを作ろう
「地域の良さ」を取り入れた地元ならではのプランになるよう工夫します。参加者の声を集められるアンケートなども重要です。
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本書では、観光に関する基礎知識から観光企画制作のアドバイスまで、観光に関わる情報を幅広くご紹介。中高生へのヒアリングをもとにした31個の質問から、「観光」をより身近に感じられる分かりやすい1冊となっています。『図解でわかる 14歳から学ぶこれからの観光』(社会応援ネットワーク)は全国書店・通販サイトや電子書店で発売中です。図版が多くわかりやすいと好評の書籍シリーズ「図解でわかる~」は、ごみ問題、気候変動などの環境課題の他、宗教や、資本主義、民主主義の歴史、心のケア、LGBTQ+など、今だから学び直しておきたいワンテーマを1冊に凝縮して3~4カ月毎に刊行されています。
筆者について
全国の小中学生向けの『子ども応援便り』編集室が、2011年東日本大震災時、「メッセージ号外」を発行したのを機に設立。同時に文部科学省等から委託を受け、被災地に「子どもの心のケア」の出張授業や教職員向けの動画配布を行う。以降、全国の4、5、6年生全員に『防災手帳』を無料配布するなど、学校現場からの「今、これが必要」の声に徹底して応えるプロジェクトを展開。心のケア、防災、共生社会、SDGsの出張授業や教材作り、情報発信を続ける。コロナ禍では、「こころの健康サポート部」を立ち上げた。書籍に『図解でわかる 14歳からのLGBTQ+』(太田出版)など。