「近所で頻繁に子供の泣き声が聞こえる」「いつも夜遅くまでひとりでいる子がいる」など、一見些細に思える違和感が大きな問題をはらんでいる場合があります。そんな時、私たちはどのように行動すればいいのでしょう?
9月に発売された『図解でわかる 14歳からのストレスと心のケア』(社会応援ネットワーク)では、様々なストレスに向き合い、解決に導く方法を紹介しています。ここでは、その一部を抜粋し、紹介していきます。
今回は、虐待について、そしてその相談先について知りましょう。
虐待とはどんな状態のことを指す?
最近テレビや新聞などで、児童虐ぎゃく待たいのことをよく目にします。そのたびに「ひどい」とか「かわいそう」などの感情を持つことでしょう。でも、もし自分の周りで同じようなことを見たり聞いたりしたときに、自分には何ができるでしょうか?
そもそも虐待とは何か? 何が虐待にあたるのか? 多くの人はあまり理解していないのかも知れません。自分にふりかからない限り、深く考えることがないという人も多いでしょう。
ここでは、虐待の種類にはどんなものがあるのか、具体的な行動をあげて紹介しています。なかには知らないうちに虐待に近い行動をとっている人もいるかもしれません。もし、あなたが周りで見かけたり感じたりしたことがあれば、児童相談所など専門の機関に相談しましょう。また、万が一の時は迷わず警察に通報しましょう。手遅れになってからでは遅いのです。
虐待だと思ったら…
文部科学省
▶24時間子供SOSダイヤル
法務省
▶子どもの人権110番
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本書では、他にも「悲しいニュースをみると胸が苦しくなる」「友だちに本音を話せない」「親にガミガミ言われるのがイヤ!」など、具体的な相談内容を取り上げ解説。学校の保健室や、児童相談所などにも置いていただきたい一冊となっています。『図解でわかる 14歳からのストレスと心のケア』(社会応援ネットワーク)は全国書店・通販サイトや電子書店で発売中です。図版が多くわかりやすいと好評の書籍シリーズ「図解でわかる~」は、ごみ問題、水資源、気候変動などの環境課題、地政学、資本主義、民主主義、食料問題、LGBTQ+などなど、今だから学び直しておきたいワンテーマを1冊に凝縮して3~4カ月毎に刊行されています。
筆者について
全国の小中学生向けの『子ども応援便り』編集室が、2011年東日本大震災時、「メッセージ号外」を発行したのを機に設立。同時に文部科学省等から委託を受け、被災地に「子どもの心のケア」の出張授業や教職員向けの動画配布を行う。以降、全国の4、5、6年生全員に『防災手帳』を無料配布するなど、学校現場からの「今、これが必要」の声に徹底して応えるプロジェクトを展開。心のケア、防災、共生社会、SDGsの出張授業や教材作り、情報発信を続ける。コロナ禍では、「こころの健康サポート部」を立ち上げた。書籍に『図解でわかる 14歳からのLGBTQ+』(太田出版)など。